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未経験新卒SEがAWSソリューションアーキテクトに合格した勉強方法

AWS認定資格の一つであるソリューションアーキテクトアソシエイト(以下AWS SAA)に、今年4月に入社したばかりの新卒SEが合格するために行った勉強方法、実際に試験を受けて感じたことを紹介します。これからAWSの資格を取ろうと思っている人、資格取得を目指しているものの、どう勉強したらいいか分からない人たちの参考になれば幸いです。

目次[非表示]

  1. 1.認定資格AWS SAAとは
    1. 1.1.AWS SAAの難易度
    2. 1.2.AWS SAA試験概要
    3. 1.3.試験の申込方法
  2. 2.AWS認定資格を取得するために新卒SEが行った勉強方法
    1. 2.1.参考書学習
    2. 2.2.問題演習
    3. 2.3.ハンズオン学習
  3. 3.実際にAWS SAAの試験を受けて
    1. 3.1.試験問題
    2. 3.2.試験時間
  4. 4.まとめ

認定資格AWS SAAとは

AWS SAAの難易度

AWS認定資格には、基礎~プロフェッショナルのレベル別に6種類の認定資格と、特定分野への専門知識(スペシャリスト)に関する6種類の認定資格の合計12種類の認定資格があります。AWS SAAはその中でも、アソシエイトレベルに位置し、難易度はAWS認定の中では中くらいです。ですが、試験範囲が非常に広く、覚えるべきサービスの特徴も多いため、しっかり対策する必要があります。    

AWS認定資格一覧

種類
レベル
クラウドプラクティショナー
基礎レベル
ソリューションアーキテクト-アソシエイト
デベロッパー-アソシエイト
SysOps Administrator-アソシエイト
アソシエイトレベル
ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル
DevOpsEngineer-プロフェッショナル
プロフェッショナルレベル
ネットワーキング
データアナリティクス
セキュリティ
データベース
機械学習
SAP on AWS
スペシャリスト

AWS SAA試験概要

AWS SAAの試験概要は大まかに以下の通りです。
・試験時間:130分
・設問数:65問
・出題形式:多肢選択式と複数選択式
・合格ライン:スコア720以上(最低点100、満点1000)
・受験料:15,000円(税別)
・受験場所:テストセンターもしくは自宅
詳しい試験の概要は、公式サイトに掲載されているのでそちらをご覧ください。

試験の申込方法

AWS認定試験は、AWS認定の公式サイトから申し込みできます。基本的にはサイトの指示に従って登録するだけですが、注意したいのが、試験を受ける企業と受験場所です。
AWSの認定試験は「PSI」と「ピアソンVUE」の2つの企業が実施しています。両者の違いとしては、「PSI」では試験監督官とのやり取りが英語のみとなっています。日本語でのやり取りを希望する際は「ピアソンVUE」を選びましょう。
また、受験場所はテストセンターと自宅から選べますが、自宅で受験する際にはいくつかの注意点があるので、希望者は認定サイトの記載をよく読んでください。

AWS認定資格を取得するために新卒SEが行った勉強方法

今回、私は試験に向けた学習として、参考書学習、ハンズオン学習、問題演習の大きく3つの方法で学習しました。それぞれ使用したテキストやサイト、特徴などを紹介します。

参考書学習

今回使用した参考書は、「AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト」です。AWSのサービス名や単語の説明が分かりやすく、AWSについての基礎知識を身につけられます。また、練習問題や模擬試験が付録されているほか、試験問題の解き方の解説もあるのでAWS SAAの試験勉強に適しています。
参考書は他にも、「(模擬問題付き)改訂新版 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト - アソシエイト教科書[SAA-C02]対応 」、「この1冊で合格! AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイトテキスト&問題集」などがあります。
参考書は発行時期によって、AWSのサービスや試験のアップデートに対応していない場合があるので注意してください。

問題演習

問題演習では、以下のものを利用しました。
・サンプル問題、公式練習問題
 公式サイトが提供しているサンプル問題・模擬試験で、問題数は少ないです(サンプル問題:10問、公式練習問題:20問)が、試験の出題形式やどういう問題が出るのかを把握できるので、やっておいて損はないでしょう。

ping-t
 無料で問題演習が行えるサイトです。基礎的な問題から本試験と同程度の難易度の問題まで幅広くカバーしており、問題数が全508問と多いのが特徴です。1問ごとに図や表を用いた解説が載っているのも使いやすいポイントです。

その他にも、CloudTechやUdemyなどAWS SAA試験対策の問題集はたくさんあります。問題演習は同じ問題集を何度もやっていると答えを覚えてしまったりするので、いろんな問題集を使って、初見の問題でも解けるようにしておきましょう。

ハンズオン学習

・チョイトレ
チョイトレ予約サイト (resv.jp)
チョイトレ|強いエンジニアを育てる研修|人とシステムをつくる会社|BFT (bfts.co.jp)
「チョイトレ」とは、エンジニアのスキルアップのサポートを目的とし、より実務的な技術研修を、ハンズオンを交えて行う、弊社のIT技術研修サービスです。
AWSの研修には、概要理解、初級編・中級編・上級編のコースがあり、それぞれの概要は以下の通りです。
・初級編…AWSの基盤サービス(VPC,EC2,ELB,RDS,S3等)の理解、構築スキルの習得
・中級編…可用性、セキュリティを考慮したWebシステムをAWS環境で構築
・上級編…オンプレミス環境をAWSに移行する基本設計・詳細設計を考える 
この「チョイトレ」を活用して、AWSのサービスを使った環境構築のハンズオン学習を行いました。
ハンズオン学習は、参考書だけではイメージしにくいAWSの環境やサービスの連携をイメージできるようになるうえに、参考書や問題演習よりも記憶に残りやすいです。また、試験対策としてだけでなく、実務にも活かせると思います。AWSには無料利用枠があり、無料でAWSを体験することができるので時間がある方はやっておくと良い勉強方法だと思います。

主に3つの勉強方法を実践しましたが、特に役に立ったと感じたのは、ハンズオン学習と問題演習です。
AWS未経験の方が勉強を始める際は、まず、参考書で基礎知識を頭に入れてから、ハンズオンや問題演習を通して覚えていくのがおすすめです。
私は以下の流れに沿って学習を進めました。
① 参考書を使って、基礎知識を頭に入れる
② ハンズオンで実際にAWSを体験し、より理解を深める
③ 問題集、模擬試験を解く
④ 問題の解説を見ながら復習
⑤ ③、④を繰り返し行う(ひたすら問題を解いて、都度復習)

定番の学習方法だとは思いますが、試験対策にはぴったりだと思います。

実際にAWS SAAの試験を受けて

先ほど紹介した勉強方法で約1か月半勉強し、AWS SAAの認定試験に合格しました。なんとか合格できましたが、試験はかなり難しいと感じました。ここでは、試験を受けて感じたことを試験問題、試験時間に分けて紹介します。

試験問題

試験問題は一言でいえば難しかったです。問題文も選択肢も長文のものが多くボリューミーだと感じました。
問題としては、1つのサービスに関しての基礎的な問題は少なく、複数のサービスを用いたシステム設計に関する問題がほとんどだった印象があります。割合にして7~8割がシステム設計の問題だったと記憶しています。
問題の傾向としては、コストパフォーマンスがいい設計はどれか、耐障害性に優れた設計はどれか、などを問う問題が多かったと思います。また、サーバレスやデータベース、ストレージ周りの問題も多かった印象です。この辺りは重点的に学習をしておくと良いでしょう。
試験問題は問題演習で使った問題集の問題と似たものが結構出てきたと感じたので、いろんな問題集で問題演習をやっておくと、試験本番も落ち着いて取り組めると思います。

試験時間

試験時間は、意外と余裕があった印象です。
先ほど述べたように試験問題が1問1問がボリューミーだったため、1問に要する時間は多くかかりましたが、20分ほど余り、見直しする余裕もありました。試験勉強の中で、実際の試験と同じように130分で65問を解く練習をしておくとペース配分などもつかめて実際の試験でも焦らず対応できるでしょう。

まとめ

AWS SAAは、試験勉強も試験本番も含めて難易度は高いと感じました。冒頭でも述べたように、試験範囲の広さ、必要な知識の量に苦戦しました。ですが、先ほども紹介した以下の流れに沿って学習したことでかなり内容の理解がしやすかったと感じています。

① 参考書を使って、基礎知識を頭に入れる
② ハンズオンで実際にAWSを体験し、より理解を深める
③ 問題集、模擬試験を解く
④ 問題の解説を見ながら復習
⑤ ③、④を繰り返し行う(ひたすら問題を解いて、都度復習)

学習方法の中でもハンズオン学習と問題演習がかなり役に立ったので参考にしてもらえればと思います。
この他にも、試験勉強で使用したテキストやサイト、試験申し込み時の注意点など、私がAWS SAAを受けて感じたことを紹介しました。何か1つでも、これからAWS SAAの試験を受ける人の役に立てば幸いです。

四方 優人
四方 優人
IT未経験で株式会社BFTに入社。 日々の業務ではAWSなどのクラウドサービスを扱っています。

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